BVCK-17037
TOKYO No.1 SOUL SET
Jr.
BMG
BVCK-17036
TOKYO No.1 SOUL SET
TRIPLE BARREL
BMG
NEW ALBUM 『No.1』
リリースパーティー開催決定!
■公演名:NEW ALBUM 「No.1」リリースパーティー
■日時:2008年5月4日 (日)
LIQUID LOFT/DJ START 17:00
LIQUIDROOM/OPEN 19:00
■出演:
TOKYO No.1 SOUL SET
リリー・フランキー
スチャダラパー
■DJ's:川辺ヒロシ、クボタタケシ
DJ KENT、KZ SUDO
■場所:LIQUIDROOM & LIQUID LOFT
■チケット:
前売 All Standing¥4,500(ドリンク別)
当日 All Standing¥5,000(ドリンク別)
チケットぴあ
0570-02-9999 (Pコード:289-803)
ローソンチケット
0570-084-003 (Lコード:)
イープラス http://eplus.jp
■お問い合わせ:
HOT STUFF 03-5720-9999
俊美です!
― 宜しくお願いします!今回のレコーディング中は何が流行っていましたか?
食。何食う?みたいな。各々のプライベートで何食ってる?とか?
大体食べ物の話だったよ。ヒロシ君との会話で8割が食べ物の話だったね。
僕は、あと、本かな?時代小説をTDの間読んだりしてた。
― 曲順は悩んだりしたんですか?
最初俺がある程度決めたものを持っていって、2,3箇所変えたくらいだよ。
最終的にマスタリングの前日にヒロシ君が「Just another dub」を最後に持ってこようと言って、決まった!
― 1曲目にすごくいい曲、「Innocent Love」が入ってますけど、この曲はどんな進行で作っていったんですか?
これは元々『OUTSET』を作ってたときのボツ作品で、これにメロディーを乗せてみたいねってヒロシ君と話してて。これ最初はビッケのラップのパートもあったんだよ。ビッケからサビの部分のメロディーを考えて欲しいって言われてたのに、おれ勘違いして全編にメロを入れちゃった。
― (笑)
それで俺が仮歌入れるときにビッケが一緒にいて、作ってきたから聴いてよって聴かせたら「あっ俺のラップなくなってる…」って思ったらしくて。
― (笑)ラップが入っていたのは聴いたんですか?
おれ聴いたことない。(笑)
その時は「これラップ入れるつもりだったんだけど」ってビッケ言わなかったんだよ。言えなかったのかもなぁ。俺も「いいでしょ!」って自信満々だったから(笑)。
でも俺が作ってきたメロが意外と良かったから、ビッケもテンション上がって一週間後に詞を仕上げて来たの。だから俺もラップ入れるつもりだったとか全然わからなくて。
その歌詞もまたすごく良くて。歌入れした後に朝まで何回も聴いたんだよ。やっぱいいなぁ〜って。「Innocent Love」に関しては、最初はシングルとしてリリースする予定はなかったのよ。でも凄くいい曲に仕上がったから、お客さんに早く聞かせたかったの。その方法を探っていったら配信シングルという形に落ち着いた。
でも自分で音楽を配信とかで買ったこともないしさ、ソウルセットのイメージとして正直迷ったところもあるんだけど、新しい事にも挑戦していきたいという気持ちと、お客さんに早く聞かせたいという気持ちが勝ってね。
― この曲歌入れしてて…
涙出そうになった。涙出そうっていうか、いろんな人を思い出すよね。
切ない恋じゃないけど、ちょっとした恋物語を思い出したりして。
ビッケは俺が村下孝蔵の「踊り子」をカラオケで歌っていたのがとても印象に残っているらしくて、そのイメージで作ったみたい。(笑)
― じゃあ一番思い入れある曲ですか?
うーんそうだね。でも「Just another day」とかも思い入れがあるかな。
― それはまたなんで?
まるっきりトラック変えちゃったからね。まずビッケが仮トラックにラップを入れたんだけど、その歌詞を聴いて変えようと思った。ギター1本でやりたいなと思ったの。
でかいライブ会場でギターとクラップだけでやるような、壮大な感じをイメージした。子供の目線で歌う曲なんだけど、「どうして俺らは出会うんだろう」っていう言葉は素晴らしい言葉だと思ったし、いろんな人に聞いてもらいたいから、どこでもひとりでも歌えちゃうようなイメージね。
「Innocent Love」とか「Please tell me」を録り終わって、「Just another day」に取りかかってすぐ、そういったイメージが湧いて、これもシングルにしたいって思ったの。
― 3人で思ったんですか?
ヒロシ君はどうかなぁ?「Just another day」はギターを生の一発録りでパンチインしないでやってるから、そういう意味では演奏の思い入れもあるよね。
― 「メリー・メン」は素のビッケさんが出てるなぁって思ったんですけど。
最初はもっとブルースっぽかったんだよ。「風通しがいいねぇ〜」ってフレーズはビッケが取りあえず仮であてたものだったんだけど、聴いた瞬間に「このままで行こう!」って。トラックに関しては、どうやって変わった感じを出そうか最後まで悩んだ。
「港のヨーコ、横浜、横須賀ぁ〜♪」みたいだよね。(笑)
― (笑)アルバムってサラッと流して聴くこともあるじゃないですか、そんな時に、おしゃれだなぁって印象を受けたわけですよ。でも明らかに3人はおしゃれじゃないよなぁ〜と思って。そういう部分が出てるなぁって、いいなぁって。
おしゃれじゃねぇだろ。馬鹿やろう!
そう実は「Good Morning Tokyo」のYMOぽい声のエフェクトもビッケのアイデアだったんだよ。最初は普通でいいんじゃないの?って俺とヒロシくんは思ってたの。歌詞がいいから、はっきり聞こえた方がいいと思ったの。でもビッケの音楽的にこうしたいんだっていう主張が見えてきたから、凄く良い事だと思って。そういう意味でもビッケのアルバムだよ。
― へぇ〜ヒロシさんもそう思ってたのかしら?
ヒロシくんもそうだよ。だってTDとか来なかった時あったもん。普通あの人そういうとこはこだわるじゃん。
― ビッケさんがそうしたかったのは何だったと思います?
うーん。音楽をやりたいっていう姿勢が明確になったんだなぁって思った。
例えば本を書いたりとか、自分の音楽との関わり方はラップをすることだとか、歌詞を書くことだと言う風に限定するのではなく、なんかそれこそ言いたいことを言いたいからじゃなくて、音楽をやりたいから音楽をやったような気がする。言いたいことは何なのか、やりたいことは何なのか、今まで自問自答が多かったと思う。それが、外に向けようっていうか、素直な、俺はこういうのやりたいんだよって言ってるような気がするけどね。
― 俊美さん自身は今回のアルバムに対して、どんな思い入れって言うか、意気込みで臨んだんですか?
意気込みが出来たのが、「Innocent Love」が仕上がってきたぐらいから。それまでは、いろいろ迷いがあったかも。うーん、果たして自分は?っていうところとかね。
― 果たして自分は?
ズートのことも頭の中にあるし、いざソウルセットやるって時に不安もいっぱいあるわけよ。ビッケも酒辞めたし、それがはたしていい方向に出るのかというのもその時は分からなかったしね。うーん。正直、ソウルセットは何が出来るか予測不可能だからさ。それがいい作品になるっていう確信はもちろんあるんだけど、なんだろうねぇ。エンジンがかかるのが遅かったよね。今頃になってアイデアいっぱいでてきてる。(笑)
― おーじゃ次のアルバムも楽しみですね。本腰入ってきた感じですか?
やっとね。(笑)その分ビッケが頑張ったんじゃないかなぁって思う。ソウルセットに対する思い入れって言うのはビッケの方があるんじゃないかなぁ。
― じゃぁビッケさんの思いに引っ張られて頑張ったって感じですか?
と言うのもあるしなぁ、あとは3人でやってるじゃんか、自分は音楽をやってくのに、不安は全くないわけよ。それは決めてるから。でもビッケの場合は今回腹をくくったところもあると思う。前から俺ら言ってたじゃん。ビッケはソウルセットをやっている時が一番かっこいい。それが今回初めて本人も自覚した。(笑)遅い!っていう。
じゃあ俺は、ズートでやっているようなマイノリティーな感じも凄く好きだし、それを無理やり広げようとしたらペースが崩れるというか、そこは自分がマイペースでやった方がいいって思うところもあって。
でもソウルセットの場合はいろんな力があって、マイノリティーな雰囲気を醸し出しつつも、ちゃんと世に伝わるようなこともやってきたんだよ。「Innocent Love」が完成しつつある時にそれがだんだん分かってきて、ソウルセットの良さっていうのも改めて認識できて。ヒロシくんはInKやったりして、俺らに対して余裕が出たよね。
― じゃぁビッケさん今回は詞を書くのにあまり苦労しなかったんですかねぇ。
なんか、この人やっと地に足着けて生きてるんだなぁって思ったんですよね。「Please tell me」を聴いた時かな。
それ本人に言えよ!(笑)
― なんか、目の前のことをしっかり見てるっていうか、現実的な。
全体通して言いたいことはそれなんじゃないかなぁ。
明日を頑張ろうみたいな応援歌多いじゃんか。いや、今日だよ!っていうところを歌ってるような気がするけどね。
― 今回「愛」ってことば多いじゃないですか。意識して書いてるわけじゃないとは思うんですけど。
俺は、歌えば歌うほど愛っていらないんだなって。
― わざわざ言う必要がないってこと?
うん。言っても良いんだけど、意外にそういうところに頼りすぎてるんじゃないかなって俺思っちゃってんの。自分で歌ってみて初めて。
ちょっと前までだとさ、「愛だろ!」みたいな事ははっきり言わないと伝わらないという風潮があったじゃない?人に対しての愛はあるんだよ。でも異常に欲を出した愛みたいなのはいらないような気がする。「愛があれば大丈夫!」みたいな。だからもっと、そういうところは狭くてもいいんじゃないかなぁって。そういうことが逆に世の中を狭くしてる。それを基準でみんな考えちゃうと狭くなっちゃうじゃん。だから、みんな右に習えになっちゃうんじゃないかなぁ。素直に言ってるっていうけど、逆にひねくれてるなって俺は思うけどね。
涙流すってことではない。
― 今回はレコーディングは誰か参加しましたか?
ハナちゃん(SLY MONGOOSEのベーシスト笹沼氏)とターボー(SLY MONGOOSEのパーカッション富村氏)。
― 笹沼さんとは「KEY WORD」ぐらいからの長い付き合いになりますが、俊美さんにとってはどんな存在ですか?
同じメンバーだと思ってるけどね。要は俺らには無いものを持っている。
― メンバー同様笹沼さんの代わりは居ないですもんねぇ。
いないね。だから、負担を掛けてしまっているところはあるかもしれないけど。3人はケロッとしてるけど、ハナちゃんだけ落ち込んでたりするからね。(笑)
― 大丈夫かな?大丈夫かなぁ?って(笑)
全然大丈夫だよ。おれが一番ダメだよ。って。(笑)
― (笑)笹沼さんはどこにいてもブレないですよね。SLY MONGOOSEでも、THE HELLO WORKSでもソウルセットでも何も変わらないというか。
だから、ある意味職人だよね。
― ターボーさんはどうですか?
やっぱりこうターボーは生き生きとしてる。
パーカッションを叩くっていうか、絵を描いてる感じかするね。動きがあるから。
3人は3人のバランスがよくて、ハナちゃんが入るとよりクールになって深くなる、ターボーが入るとまたそこが中和されるっていうか、広がりが出るよね。横の幅が広がる感じがする。
― ターボーさんは人間でかいなぁって、叩き方もそうだし、人柄もそうだし。ね。
うん。細かい人には向かないだろうね。(笑)
― 今回生みの苦しみはなかったですか?
全くない。
― 神様おりてきました?
頼まなかったね。そういう悩み無用って感じ。
今回はいい曲書きたいなぁって思っただけで、前までは変わったことやろうとか、面白いことやろうって言うのが先行してたかもしれない。そういう意味では音色とか永遠いじったりとかさ。
― それは他のメンバーに対して「これどうだ!」って言う気持ちもあったりするんですか?
それはもちろんそれぞれあると思うんだけど、そういう所はお互い見せないと思う。要はカッコいい事って影でやることだと思うから。そこの美学はあるんじゃないかなぁ。
― 各々が別で作業したのを、置いておいて、聴くじゃないですか?その時どんな印象が多かったですか?
感動が多かったかなぁ。「えっ、こんなの入れるの?」みたいなのもあったけどね。
たまにさ、インタビューでコンセプトはなんですか?って聞かれるけど、コンセプトなんてないじゃん。生きてるってことだよって。
― 泣いちゃったりとかしました?
しないよ。ヒロシ君が泣くの想像出来るか?泣かないよ。心で泣いてるよ。(笑)
― ヒロシさん変わりました?
うん。変わったと思うよ。俺から言うのもなんだろうけど、責任感が出てきた。
もともと、音に対しての責任感はあったけど、取材とかでも意識的に自分から進んでしゃべったりしてるもん。あと、時間守るようになったね。
― (笑)何でもものがスムーズに進むようになったんですねぇ。それは完全に変わりましたね。
なんだろなぁ〜、丸くなったとか、年取ったとかじゃないと思うんだよね。
特に俺とか、40歳過ぎて、もう面倒くさい事嫌いなんだよ。だから、ある程度おっきく構えてないと無理なんだよ。
― いちいち細かい事にこだわってらんないと。
そうそう、あとは20歳の頃よりはもう時間少ないじゃん。だからある程度集中してやんないとだめなんだなって。そういった意味では、歳とって頑固なおじいちゃんとかおばあちゃんにはなりたくないよね。ケツの穴でかくなりたい。それが普通だと思うんだよ。上からものを言うような大人にはなりたくないからね。
― ソウルセットに対しての思いは、アルバムの制作を重ねていく上で変わってはきますよね。
前はなんかさ、出ないように出ないようにしてて、結果的に出てたって感じがしてるんだけど、今は別に自分でもこれでいい!って自信もあるよ。
― 楽になったんですかね。自然に出来るようになったんですね。
そうだね。長くやっていくっていうのは、どんだけ素直になれるかって事じゃないかなぁ。そのためにビッケも自然に酒辞めたんだと思うし。変にガソリン入れてもしょうがねぇやって。
― もう20年くらいになりますかね。二人に対してはどうですか?
居心地いい時もあれば、6年間ぐらい何もしないこともあるっていう…それぞれとても自然体だと思うんだよ。ただ思うのはソウルセットとしてやるって事は、ある程度懐を大きくしてないと無理だよね。みんなで1つのものを作るからさ。今さらお互い気も使わないしね。
― そろそろツアーの準備。沖縄いいですねぇ。
うん。沖縄ライブの前日はヒロシ君が現地でDJをする予定で、ライブの翌日は俺がINTER PLAY。完全にソウルセット祭り。でも何処も楽しみだなぁ。それから早く曲もつくりたいなぁ。
― 次回作も楽しみにしていますね。